生命保険とは何か?種類と活用方法をFPが徹底解説!

公益財団法人生命保険文化センター「令和元年度・生活保障に関する調査」によると、生命保険に加入している人は約8割にのぼります。

更に、年齢別・性別の生命保険加入率を見ると、男女とも40代が最も高いという結果もわかりました。

本記事では、生命保険についてさまざまなポイントを解説し、その活用方法についてもFPの目線で徹底解説していきます。

生命保険とは何か?

生命保険とは何か?

生命保険とは、生きていく上で想定されるあらゆるリスクに備えるための仕組みです。ひとりひとりが支払う保険料は少なくても、万が一の際には大きな保障を得られる「相互扶助の精神」でなりたっています。

加入時の診査告知の大切さ

相互扶助とは、助け合いの意味があります。

ひとりひとりが支払う保険料は少額でも、加入している契約者が多ければ多いほど資金が集まり、加入者のうち誰かに万が一のことが起こった時は、集まっている大きな資金の中から、まとまった金額の保険金を支払います。
[frame-memo text=”この万が一が起こるタイミングが、あまりにも特定の人ばかりに偏ると、全く保険金をもらったことがない人は保険料を支払うばかりになってしまいます。”]

もちろん、万が一がなく元気でいることが大前提ですが、もしその中に「告知義務のある既往症を告知していない人」や「万が一が起こりやすい環境に居る人」が紛れ込んでいたら、それは契約者のリスクが平等ではなくなります。

医的告知と職業告知

この相互扶助精神に基づき、生命保険の加入時には「診査・告知」が非常に大切です。

診査とは、医的診査のことで、一番シンプルな告知書扱から、医師の面談が必要な医師扱まで、保険会社・保険商品の所定の診査が必要です。告知も、医的診査のひとつではありますが、保険加入でいう告知とは、職業告知も含まれます。

注意!
これも保険会社によって多少の差がありますが、危険業務とみなされる職業は、保険会社の決まりで加入できない場合もあります。

大切なことは、保険加入時に答えなければならない事項に関しては、全てありのままを告知することです。

このことは、相互扶助精神のもとで生命保険に加入するための最低限のエチケットともいえます。

貯金と保険の違い

貯金と保険は、よく比較される仕組みです。極端にいうと、貯金がたくさんある人はそもそも生命保険には加入しなくて良いでしょう。なぜなら、万が一のリスクに備える資金の準備があるからです。
しかし、私たち普通の生活をしている人にとっては、貯金は簡単にできるものではありません。子どもの教育費や住宅ローン返済も行いながら、日々の暮らしをよりよくするために一生懸命に工夫しています。

その中で、遺族への保障として5,000万円を貯金で備える事は可能でしょうか。ちなみに毎月2万円ずつコツコツ貯金をしても、5,000万円貯まるのは約208年後です。

こういう場面で、生命保険が役に立ちます。

上述したように、生命保険の仕組みは「相互扶助の精神」です。つまり、助け合いの基で成り立っている為、ひとりひとりの掛け金は少額でも足ります。

たとえば月の保険料が5、000円で、死亡保障5,000万円の生命保険に加入したとします。加入の1年後に万が一のことが起こった場合、遺族に5,000万円が支払われます。

5,000円の1年分は6万円ですが、今回のような場合では6万円の保険料で5,000万円という大きな保障を遺族に遺したことになります。

万が一のことは、あまり考えたくないという気持ちはよくわかります。しかし、貯金でまかなうことができない大きな安心を、生命保険では得ることができます。

生命保険の必要性

生命保険の必要性

ここまで、生命保険の仕組みについて解説してきました。ここからは、生命保険が何の役に立ち、なぜ必要なのかを項目別に解説していきます。

リスクに備えて資産を守る

生命保険に加入することは、契約者単位では負担額が少ないのに対し、万が一の時に大きな備えを持つことができる安心につながります。つまり、生命保険に加入すれば、あらかじめ想定されるリスクに備えて資産を守ることができます。
では、万が一とはどのような場面でしょうか。人が生きていく上で想定されるリスクや、大きな資金準備をしておいた方がよい場面について確認していきましょう。

死亡リスク

生命保険といえば、まず死亡保障について思い浮かぶ人が多いのではないでしょうか。死亡のリスクは、誰にでもあります。年齢が高くなれば、ガンなどの病気にり患するリスクは高くなります。しかし、病気で亡くなる以外にも死因はあり、例えば不慮の事故の場合は年齢は関係ありません。

[frame-memo text=”つまり、死亡リスクは、多少の年齢ごとのリスクの差はあっても、全ての年代において切っても切り離せないリスクと言えます。”]
死亡保険金は誰のため?

死亡保険金の受取人は、一般的に2親等以内で指定することができます。(保険会社によっては3親等内でも良い場合があります)受取人に指定するのは、配偶者や子どもの場合が一般的です。

なぜ、2親等以内とされているかというと、死亡保険金は遺族保障の側面があるからです。

遺族保障とは、遺族に遺すお金のことです。

被保険者(保険の対象となっている人)が亡くなったことで、金銭的に生活に困るなど何かの影響がある人へ遺すのが遺族保障です。

例えば、受取人が配偶者の場合はその後の生活費に充てられますし、子どもの場合も同様に生活費であったり、最近では相続対策で死亡保障を活用している場合もあります。

入院・治療のリスク

入院・治療のリスクは、死亡リスクよりも身近なものではないでしょうか。

[frame-memo text=”近年では医学の進歩から、日帰り入院や、比較的短期間の入院日数で住む傾向にあります。それでも、ケガや病気の状態によっては長期入院になるリスクも十分にあります。”]

身近なリスクだからこそ、安価でも良いので生命保険で備えておくと安心です。

教育資金対策

教育資金対策として、生命保険を活用することができます。「学資保険」や「こども保険」と呼ばれる被保険者を子どもにした貯蓄性の高い商品のことです。

詳しくは、この後の項目で解説しますが、貯蓄を目的としている保険商品は、必ずしも学資保険だけではありません。しかし、なぜ子どもの教育資金対策として学資保険が良いかというと、契約者払込免除特約が付加されているからです。

契約者払込免除特約とは

契約者払込免除特約とは、学資保険における契約者(親)が死亡または高度障害になった場合、それ以降の保険料は全て免除される特約のことです。

[frame-memo text=”保険料が免除された後も、保険期間は当初の期間中継続します。つまり、学資保険特有の仕組みである「成長お祝い金」や「満期保険金」も、契約内容通りに継続するということです。”]

貯蓄性の高さを保ちながら、親の万が一の際でも保障を継続できることは、子どもを育てる上ではとても安心の備えになりますね。

老後資金対策

老後資金対策は、老後からはじめても意味がありません。特に生命保険で老後資金対策をする場合は、1歳でも若いうちに保険に加入したほうが、同一の保障内容でも保険料が安くて済みます。

老後資金とは、老後もらうことができる年金(老齢基礎年金や老齢厚生年金)の補完や上乗せとして準備するものです。老後資金対策をする上でポイントになるのは、将来の年金受取額です。

[frame-memo text=”自身の老後でいくらもらえるかは、日本年金機構が発行していて、毎年誕生日頃に送られてくる「ねんきん定期便」で確認するか、「ねんきんネット」を活用する方法があります。”]

そこで将来の受取額を確認し、老後資金が足りないと感じたり、もしくはもっと増やしたいと感じた場合は、生命保険での老後資金対策を始めましょう。

ねんきんネットとは

ねんきんネットとは、オンライン上でいつでも年金の加入状況が確認できるオンラインサイトです。年金手帳などに記載の年金番号を使って、IDとパスワードを設定すれば、いつでも利用できます。

将来の年金受取額だけでなく、これまでの加入状況に漏れがないか等の確認もできるので、活用することをおすすめします。

生命保険の種類

生命保険の種類

生命保険の概要がわかったら、次は種類について解説します。各種類はどのような内容で、どのような場合にふさわしい商品であるかも紹介します。

定期保険

定期保険は、いわゆる「掛け捨て」と呼ばれる保険のことです。一定期間内の保障を確保することを最大の目的としていて、解約返戻金や満期金は全くないことから、保険料は安価です。

安価であることを利用して、例えば生まれたばかりの子どもが成人するまでの20年間だけ、死亡保障を2,000万円上乗せしたい、という場合には、保険期間20年間・保険金額2,000万円の定期保険に加入することでカバーできます。

養老保険

養老保険は、一定期間の保障の確保という点では定期保険と同様の形です。しかし、大きく違うのは養老保険の目的です。

養老保険とは、生命保険の種類の中でも「貯蓄性の高い商品」に分類されます。

つまり、養老保険は「一定期間内の死亡保障もありながら、期間満了時(満期時)には満期金を受け取ることができる」という一石二鳥の商品です。

簡単に言うと、掛け捨ての定期保険に貯蓄性を持たせるイメージです。貯蓄性が高い事から、保険料は高い傾向にあります。

満期前に契約者が死亡した場合

養老保険が満期になったら、満期保険金受取人に支払われます。養老保険の保険期間中に被保険者(保険の対象となっている人)が死亡した場合、養老保険の死亡保険金相当額が死亡保険金受取人に支払われます。

その時点までに払い込んだ額が支払われるのではありません。300万円の養老保険に加入していた場合、満期金も死亡保険金も300万円ということです。

終身保険

終身保険は、一生涯保障が続く保険です。従来の終身保険は解約時に解約金が戻ってくる仕組みで、保険の種類の中でも貯蓄性の高い商品に分類されていました。

これに関連して、終身保険は保険料が軒並み高い傾向にありました。しかし、近年では「低解約返戻金型終身保険」という新しい商品も販売されるようになり、貯蓄性を持たずに一生涯保障が続くことに特化した保険が人気です。

もちろん、貯蓄性が低い(または無い)分、終身保険ですが保険料を安く抑えることができます。

日本は長寿高齢化が進み、今後さらに長生きの時代が続くと言われています。

300万円の養老保険に加入していた場合、満期金も死亡保険金も300万円ということです。

300万円の養老保険に加入していた場合、満期金も死亡保険金も300万円ということです。

個人年金保険

個人年金保険は、その名の通り「将来の年金に備える」保険です。生命保険の中でも、学資保険・養老保険と並んで、貯蓄を目的とした保険になります。

個人年金保険では、さらに有期年金と終身年金に分類されます。

有期年金と終身年金
  • 有期年金…個人年金受取開始時から10年あるいは15年など、一定期間だけの個人年金受け取りを目的としています
  • 終身年金…個人年金受け取り開始時からその後一生涯に渡って、個人年金を受け取ることができる仕組みです。

終身年金タイプを選ぶと、たとえ一回当たりの受け取り金額は少なくても、もらえる期間が長いので、払い込む保険料は高くなる傾向にあります。

ただし、個人年金保険料の払込期間中は、個人年金保険料控除の適用となりますので、生命保険料控除とは別で税制面の優遇があります。

お金を貯めながら控除も受けられるので、有効活用をおすすめします。

生命保険のメリット・デメリット

生命保険のメリット・デメリット

それでは、ここからは生命保険のメリットとデメリットについて解説していきます。メリットとデメリットの両側面を把握することで、生命保険の正しい理解に繋げましょう。

メリット

生命保険は、冒頭にも解説した「相互扶助精神」に則っている為、大きな保障を持つために一人当たりの保険料は少なくて済む点が最大のメリットです。

ひとりでは5,000万円の備えは出来なくても、みんなで出し合った保険料を基に、本当に必要な人に保険金が支払われる仕組みは合理的であるとも言えます。

デメリット

自分にとってどの保険が必要または不要であるか、判断が難しい点は生命保険のデメリットといえます。最近では、インターネット上でライフプランシミュレーションなどの無料提供がありますので、そちらを活用することをおすすめします。

簡易シミュレーションではありますが、必要保障額の目安や保険の選び方の基準について解説してあります。

これを基に検討していくと、自身の納得した保険に巡り合うことができます。是非ご活用ください。

まとめ

生命保険の仕組みと種類について理解をしておくと、自身や家族の保険加入の際に役に立ちます。また、それぞれの保険商品のポイントについても把握しておけば、保険の重複を防ぐこともでき、無駄な保険料を払わなくても済みます。

正しく理解し、自身にとって安心できる生命保険で、万が一のリスクに備えましょう。

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