自己破産とは?わかりやすく解説

自己破産という言葉を聞くと「何もかも終わりで、お金も信用も全てを失う」というイメージが先行する方もいらっしゃるのではないでしょうか。

しかし、実際のところ自己破産をすることによって全てを失うわけではありません。自己破産を正しく理解すれば、メリット・デメリットを知った上で制度を有効活用できる可能性があります。

そこで今回の記事では、自己破産とは何かという基礎知識から、メリット・デメリットに至るまでを解説しています。

さらに、気になる費用やタイミング、手続き方法なども紹介。自己破産について正しい知識を得られる内容です。借金をしていて将来どうなるのか不安な方は、ぜひ参考にしてみてください。

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自己破産とは?

自己破産は、借金を帳消しにするために法律で定められている救済措置のことです。自己破産の手続は『破産法』という法律で定められています。

詳しくは後述しますが、自己破産で全ての資産は没収されません。

自己破産

自己破産は成功すれば借金をリセットできるというとてつもないメリットがある一方で、デメリットもあります。

例えば、持ち家や車は失うことになりますので、同居している家族に迷惑がかかります。家族がいる方は自己破産を検討するのに慎重になるべきでしょう。

債務整理と呼ばれる手法として、自己破産は自分や周囲に非常に大きな影響を及ぼすことが考えられます。デメリットについても考慮して、よく考えた上で自己破産するかどうかを判断した方が良いでしょう。

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自己破産のリット・デメリット

メリット・デメリット

自己破産には、メリットとデメリットの両方があります。手続きを検討するのであれば、メリット・デメリットどちらも知っておくことが大切です。ここでは、メリットとデメリットについてまとめています。

自己破産のメリット

まずは自己破産のメリットをご紹介します。主なメリットは次の6つです。

    メリット1

    借金が全てリセットされる

    自己破産の大きなメリットは、成功すれば借金がリセットされることです。文字どおり、借金がなくなります。いくら借金の額が大きくとも0円となります。

    自己破産の手続では、債務者(お金を借りている側)が裁判所に申し立て、裁判所は手続に問題がなければ原則的に免責という決定を下します。

    他にも債務整理の方法はありますが、成功すれば借金を全てリセットできるというのは自己破産の大きな特徴です。

    後述するデメリットのことも考慮に入れてみても、メリットの方が大きい場合は、制度を活用して借金を全てなくすのも一つの手でしょう。

     

    メリット2

    督促・取立てがなくなる

    詳しくは後述しますが、弁護士が受任通知と呼ばれるもの(弁護士が代理人となって債務整理を行う旨の通知)を債権者(お金を貸している側)に送ります。

    債権者は受任通知を受け取り次第、もう直接督促や取立てを行うことができなくなります。今まで取り立ての電話などに悩まされてきた方にとってはとても大きな魅力です。

     

    メリット3

    生活に必要なものは残せる

    破産手続に移行しても、全ての財産は取り上げられません。最低限生活していくことができるだけの必要最低限以上の財産は、残すことができます。

    家族や実家のご両親が借金を肩代わりする必要はないので、一度自己破産してリセットするという判断もありうるでしょう。

    自己破産をした後に取得した財産を処分させられることはありません。

    残せる財産と取り上げられる財産についてはこちら

     

    メリット4

    破産後の財産は自分のもの

    自己破産は一度借金をリセットする制度です。破産後には、再び貯金をしていくこともできます。お金を稼ぐことも自由です。免責許可決定が確定した後は仕事も自由に選べるようになります。

     

    メリット5

    将来の見通しが立てられるようになる

    借金がリセットされることで、将来の見通しが立てられるようになることもメリットです。借金に追われて冷静に金額の計算ができなかった方も、自己破産で借金がリセットされると冷静に考えられるでしょう。

    家族のことや将来のことを余裕を持って考えられるようになることで、より計画的に人生を歩んでいける一歩を踏み出せます。

     

    メリット6

    無職や生活保護受給者も自己破産可能

    無職や主婦、フリーターの方や生活保護受給者も自己破産を申し立てることが可能です。

     

     

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    自己破産のデメリット

    自己破産のデメリット

    次に自己破産のデメリットをご紹介します。自己破産のデメリットは主に5つあります。

    デメリット1

    資産を失う

    自己破産をすると、高額な資産を失うことになります。生活していくために最低限の資産は残すことができますが、せっかくの思いで購入したマイホームや車などは処分させられます。

    目安として、不動産・99万円を超える現金・売却/換価して1点あたり20万円を超える財産を没収されることになります。

    取り上げられた財産は売却され、貸金業者などへの返済に使われることになります。

    マイホームや車などの財産を取り上げられてしまうことで、家族への影響は避けられません。自己破産を行う場合には慎重に自己破産をした後のことを考えてからの方が良いでしょう。

     

    デメリット2

    保証人に支払い義務が生じる

    自己破産に成功したとしても、保証人・連帯保証人について、保証人・連帯保証人としての義務はなくなりません。したがって、自己破産をすると保証人・連帯保証人に必然的に迷惑がかかります。

    自己破産をするのであれば、保証人・連帯保証人の方に相談した後にすべきでしょう。相談せずに勝手に自己破産すれば、当然保証人・連帯保証人の方とのトラブルの原因になり得ます。

     

    デメリット3

    金融事故情報が5〜10年残る

    債務整理は金融事故扱いとなります。金融事故情報が残っている期間中は、クレジットカードとローンの利用ができなくなることが多くあります。期間は5〜10年程度です。

    WARNING
    ローンやクレジットカードなしの生活を続けていく可能性が考えられますので、必然的に大きな買い物はしにくくなります。

     

    デメリット4

    官報に掲載される

    官報という国が発行する機関紙に名前などが掲載されます。一般の人が官報を見る可能性は低いものの、もし見られてしまった場合に自己破産したことがバレてしまいます。

     

    デメリット5

    自己破産手続き期間には就けない仕事がある

    自己破産手続き期間中には特定の仕事には就けません。該当する仕事には次のような仕事があります。

    例えば
    • 弁護士・税理士・司法書士・行政書士などの士業の一部
    • 公務員の委員・委員長の一部
    • 一部の会社の取締役、執行役員、監査役など

    医師、看護師、介護士などの仕事は影響を受けません。他に就業が制限される仕事には、貸金業や、特定保険募集人、警備員、風俗営業の営業所の管理者などがあります。

    なお、自己破産の手続が完了すれば、制限は解除(「復権」といいます。)されます。

    関連記事
    自己破産する際の資産について詳しくはこちら:自己破産すると何が差し押さえの対象になる?財産別に詳しく解説
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    自己破産以外で借金を決する方法はある?

    自己破産以外にも債務整理をする手段は主に2つあります。そのいずれかを使って済むのであればそちらの手法を使った方が良いでしょう。自己破産は債務整理として非常に大きな効果が望める一方で、デメリットも非常に大きいためです。

    自己破産以外の債務整理の方法である「任意整理」「個人再生」について本章では解説します。

    任意整理

    任意整理とは、借金の減額を目指して金融機関などの債権者と交渉する手続です。

    手続き

    主に次の3つのような状況にある方は、任意整理を検討したほうがよいでしょう。

      1. 安定した収入がある
      2. 3〜5年程度で返済できる
      3. 途中で返済継続を放り投げない

    任意整理のメリット・デメリットをここからご紹介しますが、任意整理で済むのであれば任意整理で済ませてしまった方が良いでしょう。任意整理は債務整理として負担の軽めな整理手法なので、デメリットもそこまで多くないといえます。

    任意整理のメリット

    任意整理の主なメリットには次のものがあります。

    CHECK
    • 返済しなければいけない金額から利息部分などのカットが期待できる
    • 過払金については返還してもらえる可能性がある
    • 催促・取立てをなくすことが望める

    自己破産を検討されている方であっても、任意整理という手法だけで解決できる場合があります。

    後述しますが、自己破産に比べてデメリットが少ないといえる手法なので、上に挙げた利息部分のカットだけで返済の見通しが立つのであれば任意整理で済ませるのがおすすめです。

    交渉に成功し、例えば利息部分をカットし元金のみの返済になれば、総返済額・毎月の返済額が減り、負担が軽減します。

    任意整理したい借入先を選べることも、メリットのひとつといえるでしょう。

    任意整理のデメリット

    任意整理の主なデメリットは次のとおりです。

    WARNING
    • ブラックリストに5年間程度は載ることが予想される
    • 必ずしも全ての利息をカットできるとは限らない

    任意整理においては、自己破産のように財産を処分させられません。苦労して買ったマイホームや家、他の財産などを残すことが可能です。

    また、自己破産のように保証人・連帯保証人に迷惑がかけずに手続を終わらせることも可能です。任意整理のデメリットの少なさを考えれば、まだ債務額が少ない人は任意整理で済ませた方が良いでしょう。

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    個人再生

    個人再生は、借金の利息分だけではなく元本も5分の1〜10分の1まで減らすことが期待できる債務整理手法です。

    債務を減額し原則3年以内に支払うという分割弁済案を作成します。

    債務整理手法としては、任意整理よりも大きく返済額を減らせられる可能性が考えられる上、デメリットは自己破産よりも少ないといえるため、任意整理と自己破産の中間に位置付けられます。

    弁護士

    個人再生を利用するための条件は「個人事業主・事業経営者」と「給与所得者」のような区分で異なっていますが、大枠で共通している条件は次のとおりです。

      1. 安定した収入がある
      2. 借金総額が5,000万円以下(一定の住宅ローンを除く)
      3. 減額された借金を3〜5年で返済できる見込みがある

    上に挙げた条件を満たす方で、任意整理では返済できないという方は、個人再生を検討してみましょう。以下で個人再生の主なメリット・デメリットについてご紹介しますので、そちらも考慮に入れてみてください。

     

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    個人再生のメリット

    個人再生の主なメリットは次のとおりです。

    CHECK
    • 利息分だけでなく、元本についても5分の1〜10分の1まで減らすことを望める
    • マイホームや車を残せる
    • 借金をした理由については不問
    • 就業制限(一定の職業に就くことへの制限)がない

    個人再生のメリットで大きいのはなんといっても元本を減らせることですが、マイホームや車を残せるというメリットもとても大きなものです。

    特に家族がいる方にとってはマイホームを手放すという決断はよほどのことでない限りできないですから、個人再生のメリットはとても大きいといえます。

    住宅ローン特則の対象となれば、ローンを返済し続け、そのままマイホームに住み続けることも出来ます。

    また、ローンを支払い終わっていれば車も手放さずに済みます。

    個人再生のデメリット

    個人再生の主なデメリットは以下です。

    WARNING
    • 手続きが複雑で時間がかかる
    • ブラックリストに5〜10年間程度載る
    • 官報に掲載される
    • 全ての債務が対象となる
    • 返済を継続しなけれなならない

    返済を継続しなければならないという縛りがあるものの、マイホームや財産を残すことができる可能性があるため、個人再生で済むなら済ませた方が良いです。

    ただし個人再生は手続が複雑で時間がかかるため、利用するのが難しい点が大きなデメリットです。

     

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    自己破産を検討すべき期・タイミングとは?

    自己破産を検討すべき時期・タイミングは主に次の3つのタイミングです。

      1. 借金がかさみ返済の目処が立たなくなったとき
      2. 督促のため普通の生活が送れなくなってしまったとき
      3. 病気や怪我などで長期的に働けなくなってしまったとき

    1. 借金がかさみ返済の目処が立たなくなったとき

    借金を放置したままでいると、遅延損害金の金額もどんどん膨らんでいき返済の目処が立たなくなってしまいます。放っておくと、自己破産するよりももっと悪い結果をもたらすことが考えられます。

    自己破産を検討すべき時期・タイミングとは?

    具体的にはずっと借金を返し続けたり、財産を差し押さえられたりすることなどが考えられます。「もうどうしようもない」と思ったタイミングで、自己破産を検討するほうが今後のためともいえます。

    次のようなことを目安として自己破産するかどうかを判断してみるのもよいでしょう。

    • 利息の支払いだけで精一杯である
    • 多重債務している
    • 借金総額が年収よりも多い
    • 給与や銀行預金が差し押さえられている
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    2. 督促のため普通の生活が送れなくなってしまったとき

    長い間数多くの借金の返済を放置していると、債権者である金融機関からの督促や取立てで毎日怯えて生活しなければなりません。

    毎日のように取立ての電話がくると精神的にも参ってしまいます。延々と思い悩み続け精神を病んでしまうよりかは、自己破産して一度リセットするほうがいいかもしれません。

    3. 病気や怪我などで長期的に働けなくなってしまったとき

    ローンや借金を抱えたまま、病気や怪我などで長期的に働くことが難しくなってしまったときは一人で思い悩んでいないで債務整理を検討しましょう。

    自己破産を検討すべき時期・タイミングとは?

    働けなくなり、財産もなければ、借金はますますかさみ状況は悪くなる一方です。早い段階で自己破産を検討したほうがよいでしょう。

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    自己破産したらどんな響がある?

    自己破産した場合の影響をあらためて考えると、主に次の3点になります。

      1. 社会的信用を失う
      2. 家族・連帯保証人に迷惑がかかる
      3. 特定の職業に就けない

    2と3については上述しましたが、やはり「社会的信用を失う」という点についても見逃せません。自己破産が周囲にバレる可能性は低いものの、もし知られた場合、人によってはマイナスイメージを抱く可能性があります。

    CHECK
    しかし「自己破産する=今後ずっと苦しい生活を強いられる」という過度に悲観的な考えを持つ必要はありません。

    元アメリカ大統領のドナルド・トランプ氏をはじめ破産経験者の中には、経済的に大成功している方もいらっしゃいます。そのため、自己破産したからといって職業的な成功ができなくなるわけでもありません。

    最後の最後まで自己破産という選択肢を避けるよう努力すべきですが、どうしようもない場合には自己破産を選択肢のひとつとして考えてみてください。

     

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    自己破産のれ・費用・期間

    やり方

    ここでは、自己破産の流れ・費用・期間についてそれぞれご説明します。

    自己破産の流れ

    自己破産の流れは「管財事件」か「同時廃止事件」かで異なります。各手続のおおよその流れは次のとおりです。

    管財事件の場合

    1. 弁護士に依頼し、手続を始める
    2. 金融機関などの債権者に受任通知を送り、直接の取立てをやめてもらう
    3. 申立てのための書類などを準備する→裁判所に申し立てる
    4. 裁判所での面接を経て自己破産手続開始
    5. 管財人面接
    6. 債権者集会
    7. (問題がなければ)裁判所から免責許可決定

    同時廃止の場合

    1. 弁護士に依頼し、手続を始める
    2. 金融機関などの債権者に受任通知を送り、直接の取立てをやめてもらう
    3. 申立てのための書類などを準備する→裁判所に申し立てる
    4. 裁判所での面接を経て自己破産手続開始(同時に破産手続廃止決定)
    5. 免責審尋
    6. (問題がなければ)免責許可決定

    裁判所で手続を開始するまでは、自己破産手続の基本的な流れは一緒です。そこから先は、管財事件か同時廃止かでプロセスが分かれます。

     

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    自己破産の費用

    費用

    自己破産費用の相場は、20万円〜50万円程度といわれています。自己破産をするのにもある程度の費用が必要なので、少額しか借金をしておらず、また返済の目処も立つ場合は任意整理などの方が結果的に安くなるのでよいかもしれません。

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    自己破産手続に要する期間

    自己破産手続の流れを全てこなすには半年〜1年以上かかると見積もっておきましょう。特に申立てのための書類の準備に時間がかかります。書類準備が早く終われば終わるほど、手続に要する期間は短くなるでしょう。

    関連記事
    自己破産手続きについて詳しくはこちら:自己破産の手続き方法は?申請費用・期間・流れを解説
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    自己破産申請手続きは希望すればでも可能?

    自己破産手続は、希望すれば誰でも実施可能というわけではありません。

    WARNING
    支払不能ではないと判断されてしまった場合は、免責許可は下されません。また、ギャンブルや浪費で借金がかさんでしまった場合、自己破産できないことがあります。

    しかしこの点については相談してみないとどこまで許されるかわからないため、本当に困っている方はまずは弁護士の先生に相談してみた方がよいでしょう。

    自己破産申請手続きは護士に任せるのが得策!

    弁護士

    自己破産申請手続は、専門知識や重要な書類の作成が必須になるため、弁護士の先生に任せるのがおすすめです。早い段階で相談すれば、あなたに合った提案を弁護士の先生がしてくれるでしょう。

    借金が支払えないのを先延ばしにすればするほど、状況は悪くなる一方になります。早めに弁護士の先生に相談してみてください。

    自己破産におすすめな弁護士・司法書士事務所5選

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    まとめ

    この記事では、自己破産のメリット・デメリットから、方法やタイミングに至るまで紹介してきました。自己破産とは何か、分かっていただけたのではないでしょうか。

    自己破産は毎年多くの人が利用している制度です。他に手段がない場合には自己破産を検討してみても良いでしょう。まずは弁護士の先生に相談することからはじめてみてください。

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